三菱エコキュートの寿命を解説!修理・交換どっちがお得?2025.04.18
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温水器は快適な生活に欠かせない重要な設備の一つとなっています。特に省エネ性能に優れた三菱エコキュートは、多くの家庭で採用されている人気の機器です。しかし、長期間使用する中で、機器の寿命や適切なメンテナンス方法に悩む家庭は少なくありません。
この記事では、三菱エコキュートの平均的な寿命、劣化を防ぐためのメンテナンス方法、そして故障時の対応について詳しく解説します。
三菱エコキュートの平均的な寿命
三菱エコキュートの寿命は一般的に10〜15年です。しかし、より短期間で壊れるケースや15年を超えて使用されているケースも見られます。
実際に使用できる期間は、製品の設置環境、使用状況、メンテナンスなどによって大きく変動するものです。適切なメンテナンスを行えば、長期間使用できる可能性も高くなります。
ただし、メーカーが設定している耐用年数は10年です。そのため、長期間使用した三菱エコキュートは、部品が供給されていないなどの理由で、いざ故障したときに修理できない場合が多くなります。
故障してから修理ができないことが判明すると、製品の入荷や工事のスケジュール調整などで取替までに時間がかかり、長期間お湯が使用できない可能性があります。
三菱エコキュートが使用できないと、キッチンや洗面台でお湯が使えないだけでなく、お風呂にお湯を貯めることもシャワーを浴びることもできません。日常生活にも支障をきたすため、耐用年数を超えた三菱エコキュートは、計画的な取替を検討しましょう。
三菱エコキュートの寿命を縮める要因
三菱エコキュートの寿命に影響を与える原因は様々です。ここでは、主な要因と考えられる以下の5つを紹介します。。
- 使用頻度
- 設置環境
- 水質の影響
- 不適切な入浴剤の使用
- メンテナンス状況
使用頻度・運転状況
使用頻度によって三菱エコキュートの寿命が変わってきます。
- 1日の使用回数
- 1度に使用する湯量
三菱エコキュートは、あらかじめヒートポンプユニットで沸かしたお湯を貯湯ユニットに貯めておき、必要に応じてお風呂やキッチンに給湯する仕組みです。
1日に使用する回数や1度に使用する湯量が多いと、貯湯ユニットのお湯がどんどん減ってしまい、1日に何度もヒートポンプユニットがON・OFFを繰り返すため、早く劣化が進んでしまいます。
設置環境の影響
三菱エコキュートの寿命にとって、設置環境による影響も見過ごせません。
- 十分な設置スペース
- 雨風など天候の影響
- 塩害地域での設置
- 極端な温度環境(寒冷地・高温多湿地域など)
- 埃や汚れの多い環境
三菱エコキュートはヒートポンプで外気と熱を交換してお湯を沸かします。そのため、ヒートポンプユニットの周りには十分なスペースが必要です。また、できる限り雨風が当たりにくい場所に設置した方が、機器が傷みにくいと考えられます。
塩害地域では、塩害により本体が腐食してしまうため、対策を講じないと極端に寿命が短くなる場合があります。また、寒冷地では、ヒートポンプが効率的に作動することができず、無理な運転状況となり、寿命を縮める原因になります。
水質の影響
水質も三菱エコキュートの寿命に影響する重要な要素の一つです。硬水や多量のミネラル、鉄分を含む水は、熱交換器に大きな負担をかけます。
水道水は、法令で定められた水質が守られているため、全国どこでも一定の品質が保たれていますが、地下水や井戸水では三菱エコキュートの使用に適さない可能性があるため注意が必要です。
最近では、専用の製品も販売されているため、地下水や井戸水を使用する場合は、専用の製品を選択するようにしましょう。
不適切な入浴剤の使用
不適切なお風呂の入浴剤も寿命を縮める原因です。
三菱エコキュートには、お風呂のお湯を循環させ、温度を一定に保ち、冷めたお湯を追い炊きする機能があります。この際、お湯を本体に送って加熱するため、お湯の中につまりや金属の腐食を起こす成分があると劣化の原因になるのです。
特ににごり湯タイプや硫黄成分を含む入浴剤は、配管の劣化を早める可能性があるため注意が必要です。入浴剤を使用する場合は、三菱エコキュートの説明書や入浴剤の注意書きをよく読み、使用しても問題ないか確認しましょう。
メンテナンス状況
三菱エコキュートを長く使用するためには、フィルターや給湯配管の清掃、定期点検といったメンテナンスが必要不可欠です。
しかし、定期的なメンテナンスは面倒で忘れがちなもの。ついつい推奨される期間を過ぎてしまったり、そもそもメンテナンス自体を行っていなかったりすると、寿命を縮める原因となってしまいます。
高価な設備である三菱エコキュートを長期間使用するためにも、メンテナンスはさぼらず行うようにしましょう。
三菱エコキュートを長く使うためのメンテナンス方法
三菱エコキュートを長く安心して使うためには、メンテナンスが欠かせません。ここで一般的なメンテナンス方法を紹介します。なお、より具体的なメンテナンス方法は製品によっても異なるため、取扱説明書を確認してください。
定期的な清掃
家庭でできるメンテナンスの基本は清掃です。汚れは機器の腐食の原因となることもあります。また、配管やフィルターに汚れが詰まると故障の原因となる他、衛生的にもよくありません。
まずは、貯湯ユニット、ヒートポンプユニット、リモコンの表面を乾いた布で拭きます。汚れがひどい場合は薄めた中性洗剤を使用し、その後乾いた布で拭き取りましょう。
風呂の循環口にあるフィルターは、定期的に取り外して清掃を行います。また、半年に1回程度は風呂配管や貯湯ユニット内部の清掃も行いましょう。風呂配管や貯湯ユニットの清掃手順は多少めんどうですが、家庭でも可能な内容ですので、取扱説明書を確認してください。
家庭でできる点検
不調が発生している場合は、早めの対応で大きな故障を防ぐことができます。不調を早めに発見できるよう、定期的に点検を行いましょう。
- 外観に異常はないか
- 異常音や異常な振動が発生していないか
- 本体や配管からの水漏れはないか
専門的な知識がなくてもチェックできるポイントはあります。修理が可能な小さな水漏れでも、そのままにしておくと、さらにひどくなって交換しなければならないかもしれません。
不具合がある場合は、まず取扱説明書を確認し、異常だと思ったらメーカーのサポートや専門業者に相談してみましょう。
メーカーサポートや専門業者による点検
三菱エコキュートを長く安心して使うためには、メーカーサポートや専門業者による点検も有効です。技術者が家庭では難しい詳細な点検を行ってくれます。
- 配管系統の詳細点検
- 電気系統の安全性確認
- 熱交換器の状態評価
- 各部品の劣化状況チェック
不具合の発生をいち早く発見できるとともに、劣化した部品を取り替え、全体的な整備をすることができます。
三菱エコキュートが故障したら?修理と交換の比較
三菱エコキュートが故障した場合の対応は、大きく修理して使用する方法と本体を交換する方法の2つです。どちらが良いかは、故障の程度や使用期間によっても異なります。ここで、修理と交換を比較し、どのような場合にどちらがおすすめか説明します。
修理と交換のメリット・デメリット
まずは、三菱エコキュートが故障した場合の修理と交換のメリット・デメリットを見てみましょう。
比較項目 | 修理 | 交換 |
費用 | 数万円~故障の内容による | 350,000円~600,000円 |
所要時間 | 数時間~半日 | 半日~1日 |
メリット | 費用が比較的安い部品があればすぐに対応できる | 長期的な故障リスクの低減新製品になることにより、機能・性能がアップする場合がある |
デメリット | 全体が劣化している場合、再度故障する可能性がある部品によっては費用や時間が高くなる可能性がある | 費用が比較的高い |
修理は故障の内容により費用や所要時間が大きく変わるため、一概にこれがメリット・デメリットということはできません。しかし、簡単な内容であれば比較的安価に早く修理できる可能性が高いです。
一方、交換であれば、本体が新品になるためより確実な対応方法と言えます。しかし、価格は350,000円~600,000円とかなり高額です。急な故障ですぐに用意できない家庭も多いでしょう。
修理がおすすめのケース
以下のケースでは修理の方がおすすめです。
- 製品の使用期間・経過年数が短い
- 主要部品の劣化が軽度
- 修理する箇所以外に不具合がない
- 故障が部分的で軽微な修理で対応可能
設置してからの経過年数が短く、主要部品の劣化が軽度で、修理する箇所以外に不具合がなければ、修理後もまだまだ使用できる可能性が高いため修理を検討しましょう
修理を依頼する場合は、事前にしっかりと修理費を確認します。交換に比べ十分に安ければ、修理で対応することをおすすめします。
交換がおすすめのケース
以下ケースでは本体を交換する方がおすすめです。
- 製品の経過年数が10年以上
- 主要部品に深刻な劣化
- 故障が広範囲に及ぶ
設置してからの経過年数が10年を超えるような場合は、とりあえず修理して使えるようになっても、再度故障が発生する可能性が高いと考えられます。経過年数が短くても劣化が激しい場合は同様のリスクがあります。
また、故障が広範囲に及び、交換する部品が多かったり、修理内容が難しかったりする場合も交換がおすすめです。修理費が高額になる場合は、修理のメリットがあまりなく、交換の方がより安心して使用できます。
新品に交換すれば、最新の三菱エコキュートが導入できるため、機能・性能が向上する点もメリットです。特に省エネ性能がアップすれば、電気料金が安くなり、コスト面でも有利になります。
まとめ
三菱エコキュートの寿命は、一般的に10~15年です。しかし、設置環境や使用状況、メンテナンスによって、実際に使用できる期間は大きく変わります。清掃などの日常的なケアや定期的な点検を行うことでより長く使用できる可能性が高まります。
故障時には、修理か交換かを慎重に判断し、長期的な視点でコストと性能のバランスを考えることが重要です。専門家に相談し、最適な選択を行うことをおすすめします。