エコキュートから変な異音が聞こえる原因と解決方法2025.04.18
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エコキュートは省エネ性と利便性から、多くの家庭で採用されている給湯システムです。しかし、使用していると時として気になる異音が発生することがあります。突然の異音は故障の予兆である可能性もあり、適切な対応が必要です。
異音が発生した場合、その種類や状況によって対処方法が異なります。なかには簡単な対処で解決できるものもあれば、専門業者による修理が必要なケースもあります。
この記事では、エコキュートから異音が聞こえた際の対処方法から、修理が必要な場合の業者選びまで説明します。
異音が発生した際の応急処置
最初に異音が発生した場合の応急処置を説明します。明らかに普段と違う異音が出ている場合は、すぐに対応が必要ですので、焦らず処置を行いましょう。
まずは運転を停止する
エコキュートから異常な音が聞こえた場合、まず行うべきことは運転の停止です。運転を継続することで、故障が深刻化する可能性があります。
運転停止の手順は以下の通りです。
- 給湯器のリモコンでOFFにする
- 可能な場合は分電盤のブレーカーを落とす
- 漏水が見られる場合は、給水元栓を閉める
エコキュートを停止するには、リモコンでOFFにする方法が一般的です。しかし、リモコンでOFFにしただけでは、制御回路などは待機状態になるだけで動作しています。
エコキュートはコンセントを使用せず、ケーブルが直接接続されているため、プラグを抜くなどの方法で電気を止めることはできません。そのため、可能な場合は分電盤のブレーカーを落とすことをおすすめします。
また、エコキュート本体や配管などから水漏れしている場合は、給水の元栓を閉めて水を止めるようにしましょう。
危険性の判断方法
運転を停止したら、状況の危険度を判断します。以下のような状況が見られる場合は、メーカーや専門業者に連絡して修理を依頼しましょう。
- 本体からの水漏れがある
- 焦げ臭い匂いがする
- 異音に加えて振動が激しい
- エラーコードが表示されている
一方で、以下のような場合は、一時的に様子を見ることも可能です。
- 運転開始時や終了時の一時的な音
- 外気温の変化に伴う軽微な音
- 定期的に発生する除霜運転時の音
エコキュートは、正常に運転している場合も一定の振動や音を出しています。今まで発生していなかった音が急に発生した場合は、故障などの不具合の可能性がありますが、たまたまその時気になっただけで、問題ない音の場合もあるため、冷静な判断が必要です。
メーカー・専門業者への問い合わせ準備
メーカー・専門業者に連絡する前に、以下の情報を確認しておくと、スムーズな対応が可能です。
- 機器の製造番号(本体に記載)
- 設置年月日
- 保証書の有無と保証期間
- 異音が発生し始めた時期
- 異音の種類や発生タイミング
メーカー・専門業者に連絡する場合、最初は電話などで状況を説明することになるでしょう。最近では、ホームページ上のWEBフォームで申し込む場合もあります。
いずれの方法でも、事前に情報を伝えることで、その後のやり取りや点検・修理がスムーズに進む可能性が高いでしょう。そのため、問い合わせをする前にわかる範囲で確認しておくことをおすすめします。
音の種類別の原因と対処法
エコキュートからは、様々な理由で異音が発生することがあります。音の種類によって原因が特定できる場合もあります。
音の種類別の原因と対処法を紹介しますので、異音が気になる場合は参考にしてください。
「カタカタ」「ガタガタ」という振動音
エコキュートは、内部でファンが回っているため、運転時は多少の振動があります。これによって、エコキュート本体や振動が伝わった周囲の壁などから音がすることがあるのです。
このような振動音は、多少であれば正常な音なので気にする必要はありませんが、以前は発生していなかった音が出るようになった場合は注意が必要です。
この場合は、固定するビスなどが緩んで振動が大きくなっているといった可能性があります。異音が気になる場合は、本体や配管の固定状態を確認してみましょう。固定が緩んでいる場合は、増し締めすることで改善することがあります。
ただし、以下の場合は専門業者に相談することをおすすめします。
- 固定の確認などをしても原因がわからない場合
- 音が大きくなっていく場合
- 固定部分に腐食が見られる場合
- 振動が激しい場合
また、冬場のカタカタ音は注意が必要です。内部が凍結している可能性があるため、気になった場合は運転を停止しましょう。凍結したまま運転すると故障の原因となります。
「ゴー」という継続的な音
エコキュートから聞こえる「ゴー」という継続的な音は、ヒートポンプユニットの動作音である場合が多いです。特に冬季や入浴時間帯など、お湯の使用量が多い時期に発生しやすくなります。
また、冬場など屋外の気温が低い場合は、凍結防止のため自動的にファンが回転することがあり、給湯中以外にも動作音が発生することがあります。
正常な運転時の音であれば問題ありませんが、音が通常より大きい場合や、不規則な音が混ざる場合は注意が必要です。ファンモーターの劣化や、貯湯ユニット内の水圧異常が原因となっていることがあります。
以下の場合は専門業者に相談することをおすすめします。
- これまでより運転音が大きくなった場合
- 不規則な音が混ざるようになった場合
- 振動が激しい場合
これらの症状が出ている場合は、ファンやコンプレッサーの劣化や故障、本体内部に異物が入り込んでいるといった異常が考えられます。本体内部の修理を個人で行うのは危険なため、メーカー・専門業者に相談しましょう。
「ブーン」という振動音
エコキュートは、内部でファンが回っているため、正常な運転時でも「ブーン」という音がすることがあります。
しかし、音が大きくなっている場合は要注意です。主にコンプレッサーやファンが劣化している可能性があります。これらの部品は経年劣化による影響を受けやすく、設置から数年経過すると発生しやすくなります。
原因としては以下が考えられます。
- コンプレッサーの劣化
- ファンモーターの不具合
- 設置台の水平バランスの崩れ
簡単にできる対処法としては、室外機周辺の掃除や、設置台の水平調整があります。ただし、機器内部の問題である場合は、メーカー・専門業者による修理が必要です。
「ピー」という警告音やブザー音
警告音が鳴る場合は、システムが何らかの異常を検知している証拠です。この場合、リモコンの表示画面にエラーコードが表示されることが多いので、確認をしてみましょう。
リモコンに普段と違う表示が出ていたら、それがエラーコードの可能性が高いです。エラーコードはメーカーや機種によって違うため、説明書を読んでエラーコードの意味を確認します。
警告音が鳴るエラーは、リセットで治る簡単な症状からすぐに運転を停止すべき危険性の高いものまで様々です。対応方法は説明書に記載されているはずですので、よく読んで説明書に従ってください。
ただし、リセットで一時的に改善する場合でも、繰り返し症状が発生する場合は、故障の可能性が高いのでメーカー・専門業者に相談することをおすすめします。
修理業者の選び方
エコキュートの点検や修理を依頼する場合、メーカーに依頼する方法と地域の修理業者に依頼する方法があります。ここでは、それぞれの利点や修理業者に依頼する場合のポイントを説明します。
メーカー修理と地域の修理業者の比較
メーカーによる修理と地域の修理業者には、それぞれメリット・デメリットがあります。
メーカー修理 | 地域の修理業者 |
純正部品の使用が確実技術力が安定している修理後もメーカーの保証が受けられる | 迅速な対応が期待できる柔軟な料金設定により安価に修理できる可能性がある |
修理費用が高額な傾向がある出張修理に時間がかかる場合がある | 価格や技術力にばらつきがある質の悪い業者も存在する |
メーカー修理は純正部品の使用が確実で、技術力も安定していますが、比較的費用が高くなる傾向があります。
一方、地域の修理業者は、迅速な対応や柔軟な料金設定が期待できますが、技術力にばらつきがある場合があります。地域の修理業者に依頼した場合でも、修理の内容によってはメーカーのサービスマンを呼ぶこともあります。
点検や修理を依頼する場合は、修理の緊急性や予算、保証内容などを総合的に判断する必要があります。
信頼できる業者の特徴
エコキュートの修理を依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。メーカー認定の修理店やエコキュート施工の実績が豊富な業者を選ぶことで、適切な修理を受けることができます。
信頼できる業者の特徴として、以下のような点が挙げられます。
- メーカーの認定資格を持っている
- 地域での施工実績が豊富
- 料金体系が明確
- アフターフォロー体制が整っている
修理業者の中には営業がしつこい、技術力が低いなどの問題がある業者も存在するため、安心して依頼できる業者を見定めることが必要です。
修理依頼時のポイント
修理を依頼する際は、まず電話での状況説明から始まります。この時点で以下の情報を明確に伝えることが重要です。
- 機器のメーカー名・型番
- 設置年数と保証書の有無
- 発生している症状の詳細
- 異音が始まった時期や頻度
これらの情報を伝えることで、その後のやり取りや実際の点検・修理をスムーズに進めることができます。
また、見積もりを依頼する際は、以下の点を確認しましょう。
- 修理内容の詳細な説明
- 部品代と工賃の内訳
- 保証内容と期間
- 作業予定時間
- 追加費用が発生する可能性
エコキュートの修理は専門的な内容を含むため、見積書だけでは詳細がわからないこともあるでしょう。その場合は、遠慮なく質問をして内容をはっきりさせておくことが重要です。
また、料金が安いから頼んだのに後から追加料金を請求されたなどのトラブルも考えられます。気になる点は事前に確認しておくことで、トラブルを防止することができます。
まとめ
エコキュートから異音が発生した場合、まずは運転を停止し、状況を確認することが重要です。音の種類や発生状況によって原因が特定できる場合は、異常ではない場合もあるため、この記事を参考に対応してみてください。
しかし、あきらかに大きな音やこれまで発生していなかった異音は、故障の可能性があるため、放置は危険です。メーカーや専門業者に相談して適切に対応しましょう。
松尾電気では、地域の電気工事会社として家庭の電気のトラブルに丁寧に対応します。エコキュートのトラブルにも対応していますので、気になることがあったらお気軽にご相談ください。